保険事故事例

1.貿易取引-船積前

仕向国の高関税措置の発動による船積不能事故

A国の政府が、日本政府が発動したセーフガード暫定措置に対抗して、日本製自動車、携帯電話及び空調機に対し、100%の特別関税を課しました(以下「特別関税措置」といいます)。これにより、バイヤーから発注済みの貨物の輸出中断要請があり、貨物の輸出を停止しました。特別関税措置の発動から約半年後に同措置は撤廃されましたが、輸出者(被保険者)は損失を最小限にする手段として、当初の契約相手方に貨物の引渡しを行うこととしてバイヤーと交渉を行いました。その結果、当初の価格から値引きをすることで交渉がまとまり出荷にこぎつけました。

しかしながら、値引き差損、及び再出荷までに要したコスト(出張旅費、倉庫保管料、梱包費用等)を負担せざるを得なくなりました。この輸出者(被保険者)の損失が、貿易一般保険約款第4条第9号「本邦外において生じた事由であって、輸出契約等の当事者の責めに帰することができないもの」に該当することから、約9億円の保険金をお支払いいたしました。

仕向国の高関税措置の発動による船積不能事故
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