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日本貿易保険(NEXI)とペトロブラス社の
協力のための覚書の締結について


2008年7月 2日

独立行政法人 日本貿易保険

独立行政法人日本貿易保険(NEXI:理事長 今野秀洋)は、2008年7月1日に、ブラジル最大の石油会社であるペトロブラス社(Petrobras : 正式名称Petroleo Brasileiro S.A.)との間で、我が国企業との石油・天然ガス・バイオ燃料の共同開発プロジェクトを推進するべく、今後のプロジェクト案件の組成のためのプログラム を規定した覚書(MOU:Memorandum of Understanding)締結しました。
署名式は、甘利明経済産業大臣のブラジル訪問中、甘利大臣とブラジルのロボン鉱山動力大臣ご臨席の下、行われました。
署名は、NEXIの今野秀洋理事長と、ペトロブラス社のパウロ・ロベルタ・コスタCEO代理との間で行われました。

1.背景

ペトロブラス社は、株式の過半(55.7%)をブラジル政府が所有しているブラジル最大の石油会社であり、石油・天然ガスの探査・生産から精 製・販売が主要事業であり、最近では新エネルギーの開発も行っています。これまで収益の大半をブラジル国内に依存していますが、近年、海外の油田炭鉱投 資を中南米やアフリカにまで拡大しています。

資源の乏しい我が国にとって、資源エネルギーの安定確保は重要課題です。また、最近の資源高騰の中で、資源供給確保のための我が国のビジネスも急速に拡大しつつあります。

2.本覚書締結の目的:我が国にとってのメリット

  1. 今回の覚書は、NEXIとペトロブラス社による協同事業を促進するため、今後の進展が見込まれる石油・天然ガス・バイオ燃料関連のプロジェクトを対象として、両者間で情報交換を行うことを定めるもの。
  2. ペトロブラスは世界トップレベルの深海油田探査・開発技術が強みであり、日本企業の優れた技術と経営ノウハウを活用することで、競争力の高いプロジェクトの組成が進展され、戦略的な資源確保と投資リスクの低減が可能となります。
  3. ペトロブラスはブラジルのみでなく、中南米やアフリカ地域でも活動しており、ペトロブラス社とNEXIの協力の下、具体的なプロジェクトが進展し、我が国の資源の安定確保に繋がることを期待しています。

3.覚書の概要

  1. 全般的な協力
    本協定の目的は、日本企業の参加可能性があり、NEXIの貿易保険が付保されうるペトロブラス社の資源開発プロジェクトに関する協議や情報交換である。
  2. 共同資源開発プロジェクトの特定及び評価【協議の前提条件】
    • ペトロブラスとNEXIは、協力して資金協力が必要な優先的プロジェクトを決定する。
    • NEXIは、本共同プロジェクトが、日本市場への資源の安定的供給に資するものであり、日本企業による①出資、②権益の確保、③資源の引き取り、④機器の輸出、⑤役務の提供がなされることが必須とする。
    • ペトロブラス社が候補にあげた案件について、NEXIの保険の対象としうるか共同分析を行う。(共同資源開発プロジェクト[Eligible Project]として特定)
    • NEXIの付保条件は、NEXIが行う信用評価によって決まる。
    • NEXIの付保対象は、ペトロブラスまたはその子会社が主債務であること、子会社間の共同事業、あるいは子会社と第三者との共同事業の場合には、権益保有シェアに沿ってペトロブラスが連帯保証を供与していることが前提。
  3. 定期協議の場の設置
    本覚書の遂行のための当事者間で協議会を年一度開催する。

 

(参考)

ペトロブラス(Petrobras : 正式名称Petroleo Brasileiro S.A.)の概要

 

1.沿革

  1. ペトロブラスは、ブラジルの石油産業の独占実施を目的に1953年設立されたブラジル国営企業。ブラジル最大の石油会社で、石油・天然ガスの探査・生産か ら精製・販売を主要事業とするが、石油化学分野、水力発電や風力発電のほか、サトウキビを原料としたバイオエタノールなど新たなエネルギー源の開発にも注 力している。
    2000年以降、民間への株式放出を進めているが、現在もブラジル政府の持分が過半(議決権のある株式のブラジル政府の保有シェアは 55.7 %(議決権ベース))を占める。
  2. データ等
    資本金 790億レアル(約1,371億ドル(2008年6月))。
    従業員 70,138人(2008年5月:子会社、海外も含む)。
    取締役会は、José Sérgio Gabrielli de Azevedo総裁以下7名。
    ボードは、Dilma Vana Rousseff会長以下9名(ガブリエリ総裁もメンバー)。

 

2.事業活動の拡大

  1. 収益の大半をブラジル国内に依存するが、近年、アルゼンチン、ボリビア、ベネズエラ、コロンビア、ペルーなど中南米諸国や、アンゴラ、ナイジェリアなどのアフリカ諸国にまで油田炭鉱投資を拡大している。世界トップレベルの深海油田探査・開発技術が強み。
  2. データ等
    売上高 約963億ドル(2007年)
    (740億㌦(2006年)、584億㌦(2005年)、419億㌦(2004年))
    純利益 約122億ドル(2007年)
    (121億㌦(2006年)、101億㌦(2005年)、64億㌦(2004年))
    2007年の石油・LPG生産量は日量192万バレル。
    原油生産規模は世界第13位(2003年実績)
    ブラジルにおける石油生産シェアは96.7%(2003年)
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