トピックス

シンガポール貿易保険機関との再保険スキーム締結について

(アジア支援に係る「再保険」の運用開始)

1月21日、通産省はシンガポールの貿易保険機関と「再保険スキーム」を締 結。 「再保険スキーム」は、アジア支援の一環として、引受能力の限られているアジア各国の貿易保険機関をバックアップするものであり、現地の貿易保険機関が引 き受けた金額の一定割合を、再度、我が国の貿易保険にかけるものである。
こうしたアジアへの「再保険」協力の第一弾として、今回、シンガポールの貿易保険機関とスキーム締結。我が国貿易保険として初めて「再保険」 の引受を具体的に可能とするものである。


 

[再保険スキーム構築前]
シンガポール貿易保険機関との再保険スキーム締結について_01
結局、B総合商社はリスクが大きすぎるため投資を断念!

 

[再保険スキーム構築後]
シンガポール貿易保険機関との再保険スキーム締結について_02
B総合商社のリスク負担を大幅減少。投資促進!

 

 

  1. 「再保険スキーム」の締結
    通商産業省とシンガポール貿易保険機関(ECICS)は、1月21日、ホテル・リージェント・シンガポール内会場において、上記「再保険スキーム」を締結した。
    同「再保険」は、日系子会社を含めたシンガポール企業が第三国に対して海外投資を行う際のリスクを対象とするものである。

  2. 一般的な「再保険」とは…
    民間損害保険における「再保険」とは、一社の保険会社だけではリスクを負担しきれない大口の案件や、天災等 その性格上同時多発するリスクを分散するため、保険会社が引き受けた金額の一定割合を、さらに他の保険にかける手法で、民間損害保険業界では一般的に行わ れている。保険経営の安定を図るとともに、被保険者の利益を保護する役割を果たしている。


  3. 貿易保険制度における「再保険」協力の意義
    貿易保険制度は世界の多くの国において国営等で運営され、貿易政策の一翼を担っている。しかしアジア各国の 貿易保険機関については、現在のところ、財政基盤が脆弱であり、また保険種類も少ないことから引受能力も限られており、現地の企業は自らのリスクで投資や 輸出の取引を行うことも少なくない。
    こうした取引を、アジア各国の貿易保険機関が保険引受けできるようにするため、我が国貿易保険が「再保険」という形でバックアップすることは、現地の貿易 保険機関の機能を高めるのみならず、アジア各国企業の取引意欲を促進し、アジア域内外取引の拡大・活性化と経済回復のために極めて有効と考えられる。


  4. 初の「再保険」スキームの締結
    我が国においては、貿易保険法上の再保険の規定に基づく単発の実績はあるものの、「再保険スキーム」を構築 し本格的に再保険を発動することはなかった。しかし、今日のアジアを巡る経済変動のなかで、「再保険」がアジア支援のための有効な政策ツールであることに 着目し、今回、初めて「再保険スキーム」を構築することで、「再保険」の本格的な運用開始。その第一弾が、シンガポールの貿易保険機関(ECICS)。
    (注) ECICSは、当初、シンガポール大蔵省により設立された国営会社。現在は政府系持株会社傘下の企業グループに属する会社として、政府から貿易保険事業の運営を委託されている。
  5. 今後の展望
    シンガポール以外の他のアジア諸国からも打診があるところ、今後、ニーズ等も踏まえ、再保険スキーム適用の可能性を探って行きたい。

     
前のページへ戻る
ページの先頭へ