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日本貿易保険(NEXI)及び海外輸出保険機関の共同署名によるバーゼル銀行監督委員会への書簡の提出について


2010年9月29日

独立行政法人 日本貿易保険(NEXI)

国際金融危機の発生を防げなかった反省から、各国の金融監督当局は、“バーゼルⅢ”と呼ばれる新たな銀行規制の導入を計画しています。これが過度 に厳格なものとなると、銀行から輸出金融等を引き出すことが難しくなり、ひいては我が国企業の輸出取引や国際展開の阻害要因となりかねないことから、日本 貿易保険(NEXI)は、各国の輸出保険機関(ECA)と連携して、国際的な場での問題提起や意見表明を行っています。

 

  1. 昨年12月に、バーゼル銀行監督委員会より銀行セクターの強靭性を強化するための市中協議文書が公表されました。爾来、日本貿易保険(NEXI)は、長期 的に維持可能な経済成長を実現するべく、銀行セクターの強靭性確保を目指し新たな規制の枠組みを導入する動きを歓迎しつつも、輸出金融の担い手である金融 機関への影響に関し、我が国の銀行や輸出企業等はもとより、海外の輸出保険機関(ECA)とも継続的に議論を行ってまいりました。


  2. バーゼルⅢとも称される新たな規制の枠組みにおいては、特に、
    資産の信用リスクを考慮することなく、銀行のバランスシートの帳簿額をベースに自己資本比率を算出する「レバレッジ比率」(“Leverage Ratio”)、及び
    資金の運用調達構造のミスマッチを抑制するべく、流動性の低い資産が安定的な資金によりファンディングされているかを検証する「安定調達比率」(“Net Stable Funding Ratio”)
    の導入に着目してきました。その運用次第では、NEXIに限らずECAによる保険が付されたとしても、銀行による輸出金融の提供が抑制されかねず、その「意図せざる効果」として、世界的な貿易取引の縮小を招来する懸念があるというのが、その理由です。


  3. NEXIは、フィンランドのECAであるFinnvera plcとともにイニシアティブを発揮し、バーゼル銀行監督委員会に対し、これらの懸念を表明するとともに貿易取引への影響を勘案のうえ再考を促すため、問 題意識を共有する世界の11のECAとの共同署名による書簡(こちらをご覧ください)を提出しました。NEXIは、今後ともいわゆるバーゼルⅢを初め国際的な諸規制導入の動向を注視しつつ、我が国企業の国際的活動の健全な発展のために、主体的に世界のECAとの連携を行ってまいります。


  4. なお、世界各国の輸出保険機関の意見交換の場であるベルン・ユニオン(“Berne Union”)の定期会合においてもNEXIが問題提起を行い、同機構の総意として、バーゼル銀行監督委員会あてに、同趣旨を踏まえた書簡を別途送付しましたことを付記いたします。

 

以上

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