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「権利行使等委任状」に係る取扱いについて(改訂版)


2001年8月 7日

 

(※以下、平成13年4月1日制定後の貿易一般保険約款を例にご説明申し上げます。)

1.「権利行使等委任状」をご提出いただく場合について

被保険者の皆様方に「権利行使等委任状」をご提出いただく場合は、以下の2つに大別されます。

 

  1. パリクラブリスケ・バイリスケの対象以外の保険事故債権の場合(原則)
    保険金請求のときから、被保険者の皆様方には約款上の回収義務がございますが(約款第31条第1項)、保険金支払に伴う代位取得の後、当方が自ら(又はサービサー等を用いて)回収した方が回収効率が良いと判断させていただいた場合は、皆様方に代位取得に係る対抗要件を具備していただくよう要請させていただき(約款第31条第3項)、皆様方が当該対抗要件を具備されたときに、「てん補割れ部分」について「権利行使等委任状」をご提出いただくこととなります(約款第31条第4項)(なお、上記の「対抗要件の具備」に関しては、あくまで当方から要請させていただいた場合のみであることにご留意ください)。

  2. パリクラブリスケ・バイリスケの対象となった保険事故債権の場合(例外)
    パリクラブリスケ・バイリスケの対象となった場合は、二国間合意前に、(i)保険金未払いの債権の場合は「てん補部分及びてん補割れ部分」について(約款第32条第1項)、(ii)保険金支払済み(代位取得済み)の債権の場合は「てん補割れ部分」について(約款第32条第2項)、当方から「権利行使等委任状」の提出をお願いさせていただきます。この場合、皆様におかれましては、合理的な理由がない限り、「権利行使等委任状」をご提出いただくこととなります(約款第32条第3項)。


2.「権利行使等委任状」をご提出いただく時期について

「権利行使等委任状」をご提出いただく時期については、上記「1.」でも述べさせていただきましたが、特に、ご留意いただきたいのは、上記「1.(2)」の場合です。    この場合、「権利行使等委任状」は、パリクラブリスケ・バイリスケの二国間合意の度毎に、当該合意前にご提出いただくという運用をさせていただく予定です。当方といたしましては、パリクラブリスケ・バイリスケの度毎に、従来通り、事前に当該リスケ内容に関する説明会を実施させていただき(但し、パリクラブ(B/C)債権については、国際協力銀行が説明会を実施)、皆様方に情報提供させていただくことといたします。従いまして、被保険者の皆様方は、当該説明を事前にお聞きになった上で、当該保険事故債権について「権利行使等委任状」をご提出いただくこととなります。

3.「権利行使等委任状」をご提出いただけない場合の取扱いについて

上記「1.(1)」、及び上記「1.(2)」の場合でかつ合理的な理由のない場合には、約款に基づき、必ず「権利行使等委任状」をご提出いただく必要がある点にご注意ください。
なお、上記「1.(2)」の場合で、合理的な理由に基づき、「権利行使等委任状」をご提出いただけない場合には、当方としては、当該保険事故債権をパリクラブリスケ・バイリスケの対象債権から外し、被保険者の方に自ら回収していただくこととなります(約款第31条第1項)。但し、実際のところ、このような回収が効を奏することは非常に困難であると考えており、当方としても、可能な限り避けさせていただきたいと考えていますので、ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

4.「権利行使等委任状」の内容について

  1. 「回収に要した費用の負担」について (第1項)
      回収に要した費用(以下「回収費用」という)に係る考え方については、今回の制度改正においても変更はありません。回収費用は、その最初の負担者が日本貿易保険であるか被保険者の皆様方であるかに拘わらず、最終的には、取得比率(支払保険金額/対外損失額)に応じて、日本貿易保険及び被保険者の皆様方の双方が応分の負担をすることとなります。
    なお、上記「1.(2)」のパリクラブリスケ・バイリスケの対象債権の場合は、日本貿易保険が「権利行使等委任状」に基づき、政府と共に回収行為を行うこととなりますが、この場合の回収費用は、被保険者の皆様方に御負担いただくことはありません。
    また、「取得した金額」とは、日本貿易保険が権利行使等の委任を受けた後に、回収した金額を指します。

  2. 「回収した金額」について(リスケ上の延滞利息の扱い) (第2項)
     本項の(2)(「約款第2条第2号、第4号又は第5号のてん補危険の場合」)は、控除利息の先充当方式を規定しています。控除利息の先充当方式は、「回収した金額」が原元本・延滞利息に拘わらず適用されますが、「貿易保険制度改正関係資料(平成13年3月)(経済産業省)」で既にご説明させていただいたとおり、「リスケ上の延滞利息」については、金額が小さく、かつ、発生頻度が極めて低いことから、控除利息の先充当方式の例外とし、取得比率に基づいて保険者分と被保険者分を配分するという運用をさせていただいています。

  3. 「遅滞なく」について (第2項)
      回収金の配分については、配分が可能となった時点から可及的速やかに配分させていただくこととしています。但し、パリクラブリスケ・バイリスケに基づく回収金の配分については、当面の間、当方の口座に回収金の入金が確認された後に、ファームバンキングシステムによる配分指示(総合振込)を行うため、実際に皆様方に配分させていただくのは、原則として、当該指示した日の翌日となります。本件については、ご容赦いただきたく、お願い申し上げます。

  4. 「債権放棄」について (第3項)
      上記「1.(2)」の場合、「権利行使等委任状」は、パリクラブリスケ・バイリスケの二国間合意の度毎に、当該合意前にご提出いただくため、第3項の「債権放棄」という文言は、具体的には、パリクラブ合意において、拡大HIPCイニシアティブに基づく90%以上の債務削減措置が決定している場合を想定した規定です。
    なお、上記「1.(1)」の場合においても、日本貿易保険が効率的な債権回収の観点から「債権を放棄する」ような場合には、事前に皆様方にご連絡させていただくという運用をさせていただく予定です。

  5. 「権利行使の復委任」について (第4項)
    この規定は、上記「1.(1)」の場合で、かつ、日本貿易保険が債権回収をサービサー等に委任した場合を想定した規定です。
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