Webマガジン e-NEXI

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特集
モザンビーク共和国・マラウイ共和国/鉄道・港湾建設プロジェクト向け融資に対する保険の引受について
-アフリカにおける鉄道・港湾建設プロジェクト引受第1号案件、ドル建て保険活用案件-

 NEXIは、モザンビーク共和国(以下、モザンビーク)及びマラウイ共和国(以下、マラウイ)における鉄道・港湾建設プロジェクト向け融資に対し、保険の引受を決定いたしました。本件は、NEXIとして初のアフリカにおける鉄道・港湾建設プロジェクトに対する保険引受になります。以下、プロジェクト概要や記念式典の様子等をご紹介します。

プロジェクト概要

 本件は、三井物産株式会社(以下、三井物産)と世界有数の総合資源会社であるVale S.A.(以下、Vale)が、共同で出資する鉄道・港湾事業会社4社を通じて、モザンビーク北部のMoatize炭鉱からNacala港まで、途中マラウイを経由する約912kmの鉄道を新設・整備するとともに、Nacala港に石炭ターミナルを整備し、運営を行うプロジェクトです。
 三井物産が本プロジェクトと同時に出資を行ったMoatize炭鉱は大規模な石炭埋蔵量と高い競争力を有し、産出される石炭の一部は日本にも輸出される見込みですが、既存の鉄道・港湾では輸送能力が不十分であるため、新たな輸送インフラの整備が課題となっています。本プロジェクトによりMoatize炭鉱からの輸送インフラを整備することは、我が国の石炭供給源の多様化や安定供給に貢献します。
 本プロジェクトにおいて、NEXIは、協調融資(総額約USD2,700百万)のうち、USD1,000百万に対して保険を適用します。また、本件は米ドル建てでの保険引受の第2号案件1です。

鉄道の写真
(提供:Vale)

融資契約調印記念式典

 2017年11月30日、メスキータ運輸通信大臣、マレイアーニ経済財務大臣、クレメンズ鉱物資源エネルギー大臣のモザンビーク主要3閣僚や、池田在モザンビーク日本国大使、大間知三井物産常務執行役員、ペレイラVale執行役員、林国際協力銀行専務等が出席する中、モザンビークの首都マプト市内のPolana Serena Hotelで、Nacala融資関連契約の調印記念式典が開催され、プロジェクト関連契約の調印と各代表のスピーチが行われました。
 NEXIの仲田代表取締役副社長からは、両国の国交樹立40周年という記念すべき年に、民間企業を主体とする本プロジェクトが調印に至ったことは両国の関係深化の象徴であることや、本プロジェクトによりモザンビーク経済発展への多大なる貢献が期待されること、並びにNEXIとして今後も日本企業のモザンビークにおけるビジネスを輸出、投融資といった多方面から支援していくことが表明されました。
 また、モザンビーク政府代表のメスキータ運輸通信大臣からは、本ファイナンスにより、石炭だけでなく一般貨物も運搬され、地域経済の発展や雇用創出につながると共に、これを好例として他国から投資が促進されることへの期待が表明されました。

  • (調印記念式典の様子)
    (調印記念式典の様子)
  • (スピーチする仲田副社長)
    (スピーチする仲田副社長)
  • (調印記念式典の様子)
    (調印記念式典の様子)
  • (スピーチする仲田副社長)
    (スピーチする仲田副社長)

アフリカにおける事業機会

 我が国政府は、1993年以降アフリカ開発会議(TICAD2)を開催し、「質の高い成長」や「人間の安全保障」の取組を主導しています。本プロジェクトは日本企業が初めてアフリカで鉄道・港湾建設と運営を行うプロジェクトです。アフリカは経済発展に伴う膨大なインフラ整備需要が見込まれており、日本企業の進出意欲も高まっています。本プロジェクトを契機として、日本企業のアフリカにおけるインフラビジネスへの参入拡大が見込まれます。
 NEXIは、アフリカ投融資案件のリスクの特性を踏まえ、2014年にアフリカ向け投融資案件の非常危険付保率を100%へ引き上げました3。また、積極的な引受を支援すべく、毎年アフリカ主要国にミッションを派遣し、カントリーリスク分析だけでなく、各国政府との関係強化を図っています。
 NEXIは、今後も日本の政策金融機関として、日本企業による海外インフラ展開を支援してまいります。



1 ドル建て保険については2017年10月制度改正(2017年9月15日)ドル建て貿易保険の創設について(2017年5月8日)参照。

2 Tokyo International Conference on African Developmentの略。

3 日本政府が推進する「質の高いインフラパートナーシップのフォローアップ」において発表されたNEXIの機能強化への対応として、2016年4月にはアフリカに限定せず他地域のファイナンス案件の非常危険付保率も原則100%に引き上げています。

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